●第5回「で、正直な話秘密基地のアシスタントは竹内アナでよかったわけ?」


日曜日の秘密基地のアシスタントが竹内さんになって、9カ月くらいでしょうか。思えば、昨年の今頃、当時のアシスタントの小原正子がなんかよく覚えてないけど奇病にかかったかなんかで番組を休む事となった為、ここぞとばかりにアシスタント争奪戦の企画が始まったんですよね(あ、流れ的に関東圏しかわかんない展開だと思った方。一応、バカ力聴いてればわかる部分もある内容にしますんで…)。これは、“ゲームWAVEよろしくの出来レースか?結局、小原が返り咲いて終わりか?”って思ってたら、フツーに竹内香苗アナになってしまったと言う(ま、小原のアシスタントはあまりにも醜かったし、逆に竹内さんをアシスタントにするための出来レースだったという気もするけどね)。

で、伊集院さんのアシスタントというと、小倉弘子アナという金字塔がいるわけですよ。深夜で聴取率を稼ぐメインパーソナリティーとアナウンサーのアシスタントという関係でありながら、フツーにメインパーソナリティーを“お肉ちゃん”と呼び、ボケにつっこむだけでなく、自らもボケる(たまに、もう伊集院さんは次の話題に入りかけているのに、ボソっと小ボケを入れて来るのが好きだった)というのは、私なんかの世代には、照美さんが夜帯から昼に行って小俣さんとの名コンビを組んだ頃を彷彿させ、逆に伊集院さんの深夜→昼への道筋を作ってしまったかと危惧するくらい、新たな伊集院ラジオの可能性を見いだしてくれたわけなんですけども。

で、その後を引き継いだのが、小原だったわけです。当時は“大食い”を武器にテレビ等にも出始めていた頃だったと言うこともあってホリプロがアシスタント枠にねじ込んで来たわけなんですが。まぁ“へぇ〜”と“そっか〜”しか言わない。伊集院さん(とか、内山さんとか)の言っていることを(おそらく)理解出来ていない。理解出来ないから、(本業がツッコミなのに)つっこめない。アイドルとかならそれでも許されるのでしょうが、ま、話にならないわけですね。前任が前任だっただけに、求められるハードルが高かったのはちょっとかわいそうでもあったが、アシスタントは荷が重かったようで。

それでは、その小原の後釜を狙った面々の中で、竹内さんも含め誰が適任だったのか。ここでは独断と偏見で検証して行きたいと思います。まずは小原の相方の桑波田ですが、小原よりはまだしゃべれるのかな、と。今でもヒミツキッチの穴コーナーで使ってもらえてるというのはそういうことなんでしょうが、話の流れをちゃんとつかめてますし、伊集院さんのボケもちゃんと拾えているようでアシスタントとしての最低限の事はやれているのかな、と。ただ、面白いとはいっても、あくまで小原との比較の話であって、やはりお笑いとしてのセンスがあるかは疑問(というか古い?)。伊集院さんの表現方法として、前述の通り小倉アナが“肉”という絶妙の表現をしているにもかかわらず、“豚”という4歳半レベルの表現しか出来ないようではちょっとヤバいかな?と。大体、こういうプロフィールって、芸人にとっては“ボケろ”ってことでしょ?小原も含め、マジに答えちゃっているようでは、ちょっと“お笑いとしての自覚”からまず身につけなきゃいけないのかも。

次に同じ女性芸人として、キャラメルクラッチ。沖縄出身の上地の“素朴系”のキャラはアイドルだったら清純派の“ウリ”になるところか。確かにその天然っぷりをいじるのは笑いにはなるんだが、毎週やることじゃないかな。アシスタントになるよりは、3カ月に一回くらい出て来るくらいのペースがいいのかも。

で、実は、伊集院さんとの会話が一番キャッチボールになってたと思われるのが胡蝶蘭のあべこ。きちんと話の組み立ても出来てしゃべっているようだし、芸人としてギャグや面白エピソードもちゃんと持っていて、会話に挟めていた。そんなあべこにとって、唯一のネックは体型か。伊集院さんと同じデブキャラということで、とにかく2人が並んだ絵面は暑苦しい!リスナー向けもともかく、スポンサー向けの営業用番組紹介パンフレットにも当然2人の写真が載るわけですから、そんな見ただけで4.7℃(当社調べ)気温が上がるような2人の番組じゃ、つくスポンサーも限られちゃうしね。相方のエリは、元レースクイーンと言うだけあって、まあフツーに見られるルックスなので、芳賀ゆいみたいに“トーク用の胡蝶蘭”“写真用の胡蝶蘭”と使い分ける事が出来ればよかったのかもしれないが、残念。っていうか、基本的に伊集院さんがデブネタ振った場合に“え〜っ?”と言えるのがアシスタントであって、“あるある!”と乗れちゃう人じゃ成立しないんだけどね。

続いて男性陣。お笑いとしてのセンスで言えば、アンタッチャブルが一番か。で、この人たちボキャブラの頃は山崎の方が面白いのかと思ってたけど、実はセンスがあるのは柴田かも。いや、山崎が面白くないと言うことではなくてね。ネタを振られたときにどんなに追い込まれていても必ず何かを返すという、ウド鈴木やハウス加賀谷が天性の才能でやっていた事をパワーでやってのけているのはすごいと思うが、(談志師匠言うところの)イリュージョンを理解出来るセンスを持っているのは柴田の方かな、と思っています。ただ、そのおかげか、若手芸人の自分らが伊集院リスナーに求められていないって事もわかってますよね、彼だけは。ま、直後にM−1で、伊集院さんの手を借りずともやっていける事がわかったわけだし、アシスタントのガラじゃなかったって事ですね。

次に熊本キリン、っていうか桐畑亨です。桐畑はトークを回すことについては結構能力があるんじゃないかと思っています。話の流れを読んで、上手く流れる方に進行出来てますよね。特に、伊集院さんがお気に入っているのも解るように、伊集院さんが返してほしいと思っている返しが出来ている、つまり、彼がいると番組が無難に展開して行くんですね。で、これは“普通の番組”で言えば、正にアシスタントの仕事なんですが、それだと“普通の番組”なんですよ。無難っていうのはつまらないんですね。そもそも、伊集院さんが思う通りにトークが進行して行くならば、伊集院さんがピンでしゃべればいいわけですから。彼は落ち着いた昼番組のレポーターあたりが向いているのではないかな、と。あれっ?ストリームのレポーターやってるんだっけ?なんだ、じゃ、そっちが天職なんじゃないですかね(って聴いたことないけどね…)。

で、そこで最後に竹内さんなんですが。アナウンサーだし、(一応)美人さんだしと言うことで、ギャグを言うことは求められていないわけで、伊集院さんと会話をつなげて番組を進行していってくれることが、彼女をアシスタントにした場合に期待することなんです。で、彼女も恐らくそれを意識してアシスタントをやっている“つもり”なんだと思います。が、しかし、彼女の(アメリカ育ちから来たものなのか?)あっけらかんとしていて、下ネタもOKな許容範囲の広さが、伊集院さんが生粋のD・T気質から考えている“普通の女性”像を思いっきり逸脱していたんですね。で、それが、彼女に普通の返しをしてもらって無難に進行しようとしている伊集院さんの意図を見事にぶっ壊して、予期せぬ面白展開を生んでいると。伊集院さんと対等の立場でパンチを撃ち合っていた小倉さんとは違い、位置としてはアシスタントとしての一歩引いた位置にいて、そこから高枝切りバサミ(5m)で伊集院さんの鼻毛を手入れしてあげようとしてるんだけど、結局バシバシ殴ってしまっている感じとでも言いましょうか(非常にわかりにくいですね…)。決してギャグを言おうとしているわけではないのですが、番組的にはハプニング的に面白い展開となって、結果的に伊集院さん一人のトークとも小倉さんとのトークともまた違った新しい伊集院ラジオの魅力が発見出来たかなと考えています(ちなみに、個人的には彼女の“キヒヒヒ…”という盗賊の子分のような笑い方が結構好きです)。

と言うわけで、ま、結論として何が言いたいかというと、偶然にも良いアシスタントがみつかってよかったですね。竹内さんで正解。とりあえず、スポンサー名だけはちゃんと言える様になって、番組を降ろされることだけはないように、と。がんばれ、竹内さん。

※ちなみに、最近は田代32も伊集院さん周辺をうろついていますが、彼はアシスタント候補ではなかったんでしだっけ?あの人って、ヤバいくらい普通〜の人だよねぇ。たまに番組でしゃべっても“無作為抽出した一般リスナーにネタ振っても同じこと言うよ!”って返ししか出来てないし。うん。とりあえず、がんばれ、田代32。牛乳屋で!

2004.7.4  NEWラジパラザウルス


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